色々なカクテルの小話を綴るシリーズ。
ミモザ・ロッシーニ・ベリーニetc....
これらは全てスパークリングワインにフルーツを加えて作る通称シャンパンカクテルの名称です。
当店では金土限定でシャンパンカクテルをご提供していますが、フルーツとシャンパンのカクテルってなんとも贅沢で良いですよね。
さて、季節はまだ先なのですが今日は「ベリーニ」について少しお話しましょう。
イタリアのヴェネツィアにある世界的に有名な「ハリーズ・バー」。
ヘミングウェイが通っていたことでも知られていますがイタリアの代表的な料理”カルパッチョ”はこのお店の厨房で生まれたというのは秘話でもありますよ。
さて、ベリーニとはプロセッコ(イタリアの代表的スパークリングワイン、イタリアではスプマンテと言う)に白桃のピューレを加えたカクテルで、創業者のジュゼッペ・チプリアーニ氏によって生まれました。
ハリーズ・バーではベリーニが人気のため白桃を大量に冷凍保存し一年中切らさない様にしているとか。
日本ではピーチネクターのジュースやリキュールを使用して使ったりして作ることもあります。
ところでハリーってイタリアの名前じゃないよな。。と思った方。
ハリーズバーをオープンする以前、チプリアーノ氏が働いていたホテルバーの常連でアメリカ人学生のハリー・ピッカリングがある日「お金が無くてアメリカに帰れないと」言ったそうで、チプリアーノ氏は開業資金に貯めていたお金を貸してあげました。数ヶ月後、イタリアに戻ったハリーは借りた5倍の額(5万リラ)をチプリアーノ氏に渡し恩返ししたそうです。
ハリーズ・バーの名前の由来、納得ですね。
そんな逸話を思い出し、まだ見ぬヴィネツィアに想いを馳せながらベリーニを飲むのも良いかもしれません。