色々なカクテルの小話を綴るシリーズです。
帝国ホテルにある、オール・インペリアル・バー。
このホテルで生まれた古いカクテルに「マウントフジ」というものがあります。ジンをベースにパイナップルジュースや卵白をミックスしたカクテルで飾ったマラスキーノチェリーを日の出に見立てて雪景色の富士山を表したこのカクテルは実はオールドインペリアルバー以外のいくつかのレシピがあり、歴史が古く複雑な由来のあるカクテルの一つでもあります。
また、卵白を使うカクテルというところでもハードルが高く街場のバーではあまり作ることの無いカクテルだと言われてきました。
そんなマウント・フジの逆路線のようなカクテルが、帝国ホテル開業100周年を記念して作られた『ティンカー・ベル』。その名の通り、ディズニーの可愛い妖精をイメージしたこちらはラムをベースに、ピーチ・パルフェタムールなどの材料をミックスし、グラスの縁にはお砂糖でスノースタイルを施し、底にはミントチェリーを沈め、見た目も魔法の粉を振りまく妖精ティンカー・ベルそのままのカクテルです。程よい甘さとフルーティな香りでベースのラムもしっかりと感じられ美味ですし、ビジュアル的にもカクテルがお好きな方には、わたくし的にオススメの1杯と思い今月の卓上メニューにinしています。
うちのお店の照明だと綺麗な色合いがわかりづらいところが悔しくもありますが、、うまく撮れた写真を載せておきますね。