千葉市にある女性バーテンダーのBARblog

カクテル小話№5

色々なカクテルの小話を綴るシリーズです。

きっかけおそらく10年くらい前のモスキーノでその後トラサルディやミッソーニ、ヴェルサーチ、ディーゼルなどのブランド柄をデザインした限定ボトルが発売された事があった(欲しかったんです)リキュール『アマレット』。日本では杏仁豆腐のような香り、とも例えられ汎用性の高さもあり人気のお酒です。
名前の由来は、イタリア・ミラノ地方のアーモンドパウダーでつくられる伝統菓子「アマレッティ」から。
1525年、ミラノの北、サローノにあるサンタ・マリア・ディ・ミラーコリ教会に描かれた女神のフレスコ画のモデルとなった女性が、その制作者であるレオナルド・ダ・ヴィンチの弟子「ベルナルディーノ・ルイー二」への想いを込めて贈ったアンズの種からつくったお酒が、このリキュールの始まりと言われています。そして1807年、レシピが復元され本格的に製造するとたちまち大評判となり、以降ディサローノはアマレット・リキュールの代名詞として200年以上も愛されつづけられているのです。

特に女性に好きな方の多いこのアマレット、ジンジャーエールで割る軽めの「アマレット・ジンジャー」、オレンジとソーダで割る「ボッチボール」(イタリアの球技の名前)があり、イタリアからの移民マフィアを描いたアメリカ映画「ゴッドファーザー」のタイトルそのままのカクテルでウイスキーとアマレットのハードなロックスタイルや、そこから派生した、ジーン・ハックマンの映画「フレンチコネクション」ではブランデーとアマレットという香り豊かなカクテルなどもあります。
先日もこのアマレットで‘’強めのカクテル”をご所望の女性のお客様へ、ウォッカベースの「ゴッドマザー」をお作りしたところ喜んでいただけ、ちょっとニンマリした私でした。
芯があって快活だけど優しい雰囲気の方なので、お似合いのカクテルだなと密かに思っていたのでした。

2023/4/26