千葉市にある女性バーテンダーのBARblog

安積蒸留所/1

に行ってきたお話前編

2023年夏。
わたくし遂に念願の・・・
福島県郡山市にある「安積蒸留所」へ行って参りました。
★安積=あさかと読みます。蒸留所は安積平野の安積疎水が流れる位置にあります。
まずは古い歴史からお話が始まります・・・

老舗蔵元の「笹の川酒造」では戦後間もない1946年に進駐軍からの勧めもありウイスキーの製造免許を取得し、地ウイスキーブームに沸いた80年代前半には当時の社名「山桜酒造」にちなんだ”チェリーウイスキー”が爆発的に人気を博し、北のチェリー、東の東亜と呼ばれ、地ウイスキーを牽引してきました。
しかしブームが去りウイスキーの冬の時代が訪れます。2023年の今では考えられない事ですよね。90年頃にはウイスキーの製造を休止することになります。

東の東亜と呼ばれたのが、当時東亜酒造が80年に建設した埼玉県の羽生蒸留所。こちらも同じようにウイスキー消費の低迷を受け製造停止、他会社の買収などがあり持っていた大量のウイスキー原酒の破棄を余儀なくされようとしていました。

そこで当時の笹の川蒸留所でこの原酒を預かって欲しいと頼んだのが、現在のイチローズモルトのオーナーである肥土伊知郎氏であり、笹の川の山口社長はこのウイスキーを失うのは日本の損失だと考え、それを引き受けたとのことなのです。

こういった経緯もあり、笹の川酒造は新たに「安積蒸留所」を建設することを決め、また、製造プランには肥土伊知郎氏の助言が多く生かされています。

そして2016年、蒸留を開始し、3年後の2019年に初のシングルモルト”安積・ザ・ファースト”をリリースしました。親しみやすい、ブレンデッドウイスキーの”プレシャス”や、秀逸なワールドブレンドモルトの”&4”、秩父ウイスキー祭り記念ボトルなど、以降様々な試みでリリースされています。

安積って何?と思われた方へ、簡単に蒸留所の歴史を紹介させていただきました。私が訪れた肝心の、蒸留所内見学のお話は、後編にて・・・!(^.<)

2023/8/17