千葉市にある女性バーテンダーのBAR/blog

カクテル小話No.10

コープス・リバイバー

いろいろなカクテルの小話を綴るシリーズです。

「死者を蘇らせる」という意味のカクテルがあります。
これは、迎え酒として飲まれるタイプの一つのカクテルですが、このレシピを見れば見るほど、作れば作るほど、私たち普通の日本人にはとてもこれを飲んでハイ二日酔いスッキリ!、なんてことにはならなさそうな内容なのです。
そのカクテルの名は「コープス・リバイバー」。19世紀半ば頃には存在していたようで、レシピもいくつもあります。
最初のNo.1などは、ブランデー・カルヴァドス・スイートベルモット(全てお酒)をステアするレシピで、寝酒向けの濃いカクテルになるのは容易に想像できますが、、、これが紹介されたサヴォイ・カクテルブックには、「午前11時より前に飲むこと」という注釈まで付いています(笑)我々の感覚で言い換えるならば、「午後11時頃に飲んで(心地よく寝ましょう)」でしょうか。
さて、このコープス・リバイバーのNo.2のレシピには緑の妖精・アブサンが使われ、わたくしも好きなカクテルなのですが、こちらにブルーの色付けをしたカクテルを7月のおすすめカクテルにUPしようと思っていますよ。
ベースはジンにリレ・ブラン、コアントロー、ブルーキュラソー、レモンジュース、にアブサンと言ったところです。ジンのハーブの爽快感にオレンジリキュールの苦味、アブサンのニガヨモギをレモンの酸味でまとめる味わいは、こちらも迎え酒より3杯目あたりで飲みたいカクテルです。

2023/6/28